ヤマハルーターが無料で使えるネットボランチDNSというサービスが便利なのでVPN接続でよく利用します。今回はこのネットボランチDNSが関係する”IPアドレス”の基礎的なことについて”ざっくり”理解したいと思います。
IPアドレスについてざっくりと理解してみる
ネットワーク通信の上で”IPアドレス”は必ず存在するものです。IPアドレスは”通信元・通信先として識別するための番号”のことで、ネットワーク通信はこの番号を目掛けて信号を送ったり受け取ったりする行為です。
IPアドレスはプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの2種類あり、普段耳にするのは”プライベートIPアドレス”の方かなと思います。
2種類のIPアドレス
プライベートIPアドレス
ローカル内(家庭内や企業の事務所内)で使うIPアドレスです。主にルーターから割り振られるIPアドレスで、PC・サーバー・プリンタ…などなどそれぞれ違う番号です。
この”●●●”がネットワーク端末毎に違う値です。
“☓☓☓”はネットワークのグループ番号で、ネットワーク内の端末はすべて同じ値になります。ルーターのこの部分を変更する場合、原則として配下の端末も同様に変更しなければいけません。
ちなみにネットワーク内にまったく同じIPアドレスは存在してはいけません。
グローバルIPアドレス
インターネット上で使うIPアドレスです。インターネット通信をするために契約しているプロバイダ(BIGLOBEやOCNなど)から割り振られます。[216.58.199.238][182.22.59.229]といったIPアドレスです。プラーベートIPアドレスとは少し違う感じですよね。
実際にインターネット通信をする端末(だいたいルーター)がこのグローバルIPアドレスを使います。
ルーターの役割
PC端末全部にグローバルIPアドレスを付与すればインターネット通信はできるのですが、その分回線やプロバイダ契約をしないといけませんので、現実的ではないですよね…。ルーターを使えば、配下にあるPC端末のプライベートIPアドレスを管理し、自分が持つグローバルIPアドレスを使ったインターネット通信をするための”橋渡し”をしてくれます。
グローバルIPアドレスとネットボランチDNS
前述の通り、グローバルIPアドレスはプロバイダからルーターに自動的に割り振られます。
VPN接続では相手のグローバルIPアドレスとの通信を行いますが、ルーターの電源を再起動するとグローバルIPアドレスの値が変わってしまいます。プロバイダ契約のプランを変更することでこのグローバルIPアドレスを”固定化”することもできるのですが、だいたい月々のお支払い料金が上がります…。
ネットボランチDNSサービスのしくみ
ヤマハルーターのネットボランチDNSサービスを使えば、グローバルIPアドレスの値が変わってしまってもOK!という設定を行うことができます。
ルーターにネットボランチDNSサービス名を登録し“グローバルIPアドレス=ネットボランチDNSサービス名”というルールをつくることができ、これによりグローバルIPアドレスの値が変わったときに自動的に新しいグローバルIPアドレスの値と自分の持つネットボランチDNSサービス名を紐づけてくれます。
グローバルIPアドレスの値が変わっても問題が無いので、安定したVPN環境を構築するのに便利ですね!ネットボランチDNSの取得については次の記事にまとめました。
